写真と言葉森山 大道

Works and Words by DAIDO MORIYAMA

優れた写真家というだけでなく優れた文章家であり語り手でもある森山大道氏。
このページは黒と白カレーのパッケージになったもとの写真と、印刷媒体を通じてこれまでに発表された森山氏の文章や言葉の一部を抜粋して再構成したものです。

ルートとは、一本の長い灰色の線である。
そして、それら線上では、およそありとあらゆる外界の破片が散乱し、叙事と叙情とが交差し合い、混沌と生々しく脈打っている。
望遠レンズの照準を定めて、目に飛び込んでくるさまざまをショットするとき、あたかも、ぼくは、獲物を求める一人の猟人と化してしまう。
ルートは、その路上は、カメラマンであるぼくにとって、まさに猟場であり、イメージを狩る現場である。
ロード・スナッパーとは、“終わりなきサム・トリッパー”のことである。

出典:写真集『A HUNTER 』狩人【新装版】 講談社(2011/6/28)
初出:同

Text and Photo by DAIDO MORIYAMA
©DAIDO MORIYAMA PHOTO FOUNDATION

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